福島市飯坂町でサクランボを栽培する日下部真さんは、フォークロックシンガーというもう一つの顔を持っています。平成22年に新規就農し、農作業をしながら曲作りやライブ活動に励んでいます。自作の曲は50曲に及び、代表曲の「旬」はサクランボの収穫作業の時に想い浮かんだもの。今年も10日から主力品種の佐藤錦の収穫が始まり、良いサクランボと良い歌を全国各地に届けようと意気込んでいます。
高校生の時にギターを始め、ソロやバンドで長年音楽活動を続けてきた日下部さんが、農業と出会ったのは平成21年。以前は工場に勤めていましたが、知人の果樹園で1年間、サクランボやリンゴの生産を手伝い、自分のペースで仕事が出来ることや黙々と作業に打ち込めるところに魅力を感じました。
翌年、園主が亡くなったため樹を倒そうとしているサクランボ畑があることを同知人から聞き、その園地を借りることを決意。その年からサクランボを出荷し始めました。
現在は13aで7種類のサクランボを生産し、JAへ出荷しながらイベントでの販売活動も行っています。音楽つながりで知り合ったサクランボ農家もいて、最近では剪定のアドバイスももらえるようになりました。
音楽活動も順調で、各地のイベント出演や月3回のライブ活動も重ねています。
日下部さんは「歌い手と農家は似ていると思う。良いものを作るために、これからも地道な作業を積み重ねていきたい」と話していました。
日下部さんは、11日に福島駅前で行われる「Gooday Market(グッデイ・マーケット)」でサクランボを販売する他、17日には福島市内のライブハウスでライブも行う予定です。