当JA伊達地区モモ生産部会は14日、伊達市のみらいホールやながわで2025年度産桃の栽培・出荷反省会を開きました。福島県関係者や市場、JA全農福島、生産者、同JA職員など約60人が出席し、今年度の生育状況や今後の課題について意見を交わしました。
25年度産桃の販売金額は約37億7200万円(前年度比83%)、出荷数量は5592㌧(同80%)となり、過去最高だった前年度には及ばなかったものの、過去3番目の実績となりました。特に「はつひめ」などの早生品種は、前年対比115%の約1170㌧と好調でした。一方で、主力品種「あかつき」を含む中生種は、高温・乾燥や8月上旬の急な降雨の影響で生育が停滞。柔果や落果が目立ち、出荷ピーク時の数量は減少しました。
それでも、各関係機関が協力し、フェアや試食宣伝などの販売促進活動を展開。糖度や食味の良さが消費者から高い評価を得ました。
反省会では、異常気象への対応や「あかつき」偏重型の品種構成の見直しなど、今後の課題が共有されました。福島県県北農林事務所伊達普及所からは、高温・渇水対策として土づくりの重要性が説かれ、深耕による有効保水量の増大、乾燥に強い樹づくりが提案されました。
大槻栄之部会長は「高温・渇水に備えた品種の見直しや早生品種の数量確保が必要。消費者の期待に応える桃作りに励もう」と呼びかけました。