当JAでは、2024年度から水稲育苗・遊休ハウスなどを利用したブドウ栽培モデル事業を始めます。水稲農家の所得向上および新規就農者を確保し持続可能な農業生産を実現することで管内での栽培技術確立を目指します。モデル事業の開始には米価下落および生産費の高騰による農業経営の圧迫や高齢の農業者の廃業に伴う遊休ハウスの発生が背景にあります。ブドウ栽培により水稲育苗・遊休ハウスの有効利用を図ります。
期間は24年度から26年度までで、各年度20aの栽培を見込みます。24年度はJA管内の希望者16人、作付面積約27aを対象にシャインマスカットを作付し、JAで一部助成します。助成金は生産者ごとに苗木や既存のハウスの改修費用などにあてられ、栽培2年目以降での収穫を目指します。
ブドウの作業は6月から9月頃に集中しやすいため、水稲の管理作業と両立が可能となる。既存のハウスを活用するため、初期導入費用も少なく始めることができます。一方、ハウス栽培は開閉などの温度管理を怠るとハウス内部が高温になりやすくなります。生産者にはブドウの初期生育時には重要なこまめな水かけやハウス内の温度調整をするよう呼びかけています。
JA営農経済部営農経済企画課の佐藤剛課長は「新規での栽培者を対象としていることから、定期的な巡回、適宜指導会を開き、不安なく栽培できるよう対応していく」と意気込みを語りました。