駐日オーストラリア大使ジャスティン・ヘイハースト大使は11日、福島県伊達市のいちご生産者三瓶一彦さんのいちごハウスを訪れ、12年前の東日本大震災からの復興の状況を視察しました。
同訪問は、2021年福島市あづま球場を会場に行われた東京オリンピックソフトボール競技でオーストラリア代表監督が福島県産桃を絶賛したことがきっかけ。そこからJA全農福島より毎年大使館に桃贈呈を行っていて、今回の視察が実現しました。
視察には、ジャスティン・ヘイハーストオーストラリア大使、トム・ウィルソン参事官、平澤和行翻訳・通訳官らが参加し、三瓶さんと意見交換を行いました。
当JA伊達地区深谷元雄役員代表は「県産農産物が消費者に拒否され、水田や果樹の除染作業など一生懸命取り組んできた。今でも当時の苦労が目に浮かぶ。現在は輸出までできるようになり、今後も福島県の農家の心を汲み、様々な面で協力してほしい」とあいさつ。
ヘイハースト大使はいちごを試食し、いちごの収穫時期や収穫量など三瓶さんに質問。「いろいろな地域、いろいろな時期のいちごを食べたことがあるが、三瓶さんのいちごが1番おいしい」と話しました。
三瓶さんは「12年前非常に悲しい出来事があったが、そこから活力が生まれてきている。ひとつひとつ解決してきた結果が今であって、これからも前向きに取り組んでいきたい」と意気込み、ヘイハースト大使は「福島の農家がたくましく活動する姿を見せてもらった。すべての世代で復興に取り組んでいこう」と話しました。