当JA管内で伊達市産畑わさびの出荷が始まりました。東京電力第一原子力発電所事故に伴い、管内では畑わさびの出荷が停止。2018年、7年ぶりに一部出荷制限が解除となってから出荷を再開しているが、再開率は事故前の1割程度に留まっています。
同市産わさびは事故前約240戸の農家が栽培していました。最盛期には、当JAで販売高が1億円を超える基幹品目でした。11年3月、国の出荷制限により出荷は完全に途絶え、当JAでは大学や行政と連携し、土壌調査や試験栽培など出荷再開に向け取り組みを進めてきました。現在、24戸の栽培農家が出荷を再開しています。
伊達市月舘町で畑わさびを生産する菅野泰さん(73)は、再開から4年が経ちます。事故前13㌃栽培していた圃場は、JA助成事業を活用し、なんとか現在8㌃の栽培まで戻しました。3月中旬から出荷を始め、日量10㌜(1㌜1㌔)を出荷しています。出荷は4月中旬頃まで続きます。
菅野さんは「わさびは高齢の人でも管理できるし、春先の換金作物として農家の経済を支える品目になっていた。なんとか復活して、『伊達のわさび元気に頑張っているよ』とアピールしていきたい」と話しました。
当JAでは産地復活を目指し、出荷再開圃場の拡大に向けて、今後も関係機関と連携して取り組んでいきます。