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「もうかる農業」須田紀之さんイチゴ環境制御栽培で収量増

2022.01.13

 福島県伊達市梁川町でハウスイチゴを栽培する須田紀之さん(47)は、環境制御栽培を導入し、イチゴの収量を大幅に増やしています。正確な数値を基にイチゴを管理することで収量を増やし、品質を向上させ、さらには省力化を図っています。

 須田さんは元々、イチゴ23aを土耕で栽培していて、収量は約5㌧でした。土耕栽培で環境制御技術として暖房、二酸化炭素施用を導入したところ手応えを感じた一方、土耕では湿度管理が難しいことが分かりました。そこで高設栽培への移行を考え、「やったことないことをやってみたい」という想いもあり、新たにイチゴの高設栽培を取り入れました。

 2020年JAの農業振興支援事業を活用し新たに大型ハウスを建設、11月に高設栽培では最初となるイチゴを植え、21年3月に初の収穫を迎えました。10aの高設栽培での収量は6㌧。同地域のイチゴ農家の平均的な収量10a当たり約4㌧からすると1.5倍ほどです。

 須田さんが導入したのは、プロファインダーNext80。総合環境制御盤で、温度や湿度、二酸化炭素、水、日射量などを管理します。パソコンやスマートフォンからも現在の状況確認、設定変更の指示ができ、いざという時に対応が可能となります。導入後、イチゴの品質は格段によくなり、生育も安定しました。

 その他、気温や収穫量をエクセルに打ち込みデータ化し平均値をとったり、土壌や葉を観察し生育調査をしたりと、数字をもとに栽培方針を決めています。須田さんは「これまでの父親のやり方も良かったが、教えてもらったことが正しいと思ってしまうと成長しなくなる。常に勉強し上を目指していきたい」と意気込みます。

 今後は、土耕・高設栽培の収量合計12㌧を目指します。

 

 

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