当JA福島地区はりんごの新ブランド「紅一(べにいち)」の栽培に力を入れています。優良着色系ふじで葉摘みをしない生産方法の「葉取らずふじ」。2018年にブランド化し、19年に新名称「紅一」として販売を開始。今年度も栽培者数を増やし、ブランド確立に向けて取り組みます。
葉取らずふじは、レギュラー品と比べて、色付きが良く、糖度も高く、蜜入りも良好で、高単価で販売できるため生産者もJAも期待を寄せている品種。
同地区の19年度の実績は、レギュラー品の平均単価230円に対し、紅一は400円での販売でした。栽培者数は約30人で、出荷量は10㌧。今年度は約40人の申し込みがあり、13.5㌧の栽培を計画しています。
19日、福島市内の園地で葉取らずふじの指導会を開き、生産者50人が参加。JAの佐藤宏一営農指導員トレーナーが管理方法や注意点を説明。現在、着色管理の時期にある栽培者らは、真剣な様子で説明に耳を傾けていました。
通常りんごの栽培では、着色時期に果実周りの葉を摘み、玉回しをします。しかし、色付きやすい「ふじ」の品種を使うことで、葉摘み作業をなくすことが可能になります。作業を減らし省力化できるほか、葉が残ることで蜜入りや糖度が慣行栽培より高くなることが期待できます。
佐藤トレーナーは「省力化することだけでなく、どうしたら日が入り、色がつくかしっかり考えることが大切。いいりんごをつくろう」と呼び掛けました。
紅一は11月20日頃から販売開始します。