当JA管内で梨の黒星病が多発しています。JAや生産者らは原因や今後の対策について共有し、一致団結病原菌撲滅を目指します。
黒星病は昨年から発生。10月の台風の影響で感染が蔓延し、今年の発病につながったと考えられます。さらに今年は7月に降雨が多く、低温で推移したことで感染しやすい日が続き、感染拡大が助長されました。
黒星病の病原菌は、前年の被害落葉と、芽のりん片で越冬します。したがって、この2つの伝染経路への対策を徹底し、伝染源密度を低下させることが、翌年の発生軽減につながります。
15日、管内5カ所で「梨黒星病撲滅対策生産者集会」を開きました。同集会は多発が見られた昨年度に引き続き2回目の開催。黒星病への理解を深め、防除の強化を図ります。
当JA福島地区なし専門部会の油井亮司副部会長は「病気の元となる部分を少なくしていく方法を一つずつ見つけよう。今日の集会を有意義なものにして、力を合わせて黒星病をなくそう」と呼び掛けました。
集会では福島県県北農林事務所の赤井広子主査が、黒星病の発生要因や発生状況、今後の対策について説明。園地や栽培体系をもう一度見直し、地域一丸となって梨の栽培に取り組むことを呼び掛けました。
今後生産者らは、耕種的防除や薬剤散布を徹底していきます。当JAでは9月に福島市長へ「梨黒星病に関する緊急要請書」を提出。福島市から秋季散布用の防除薬剤「オーソサイド水和剤」2回分の助成を受けます。