福島県と当JAは25日、福島県伊達市のほ場で、ぶどうの根圏制御栽培の現地検討会を開きました。実証技術の概要説明や調査ほ場の現況報告、今後の管理と調査などを実施。今後の優良新品種の導入加速化やさらなる果樹産地の発展を目指します。
根圏制御栽培法は、遮根シートにより隔離した培土に苗木を植え付け、自動かん水装置によりかん水と施肥の量を細かく管理を行う栽培法。定植2年目で収穫ができる。定植3年目で樹形が概ね完成し、早期成園化が可能になります。
伊達市梁川町の高橋幸三さんは、2019年に県の「アグリふくしま革新技術加速化推進事業」を活用して、根圏制御栽培法を10a導入しました。「シャインマスカット」や「クイーンニーナ」など4品種で実証。高橋さんは「根圏制御栽培であれば、裂果しやすい品種も栽培することが可能となり楽しみがある」と期待します。
検討会は、コロナ感染予防で3回に分けて開催し、生産者約40人が参加。県北農林事務所伊達農業普及所の担当者が実証成果について説明し、生産者はほ場を視察しました。
今後の消費者の嗜好やトレンドに合わせた品種への速やかな切り替えが必須となっているが、改植に伴う未収穫期間が長いことが課題となっています。早期成園効果の高い「根圏制御栽培法」の導入で、生産者の所得向上や産地の発展につなげる考えです。