当JAと包括連携協定を結ぶ福島大学は20日、繁忙期を迎える果樹農家の援農活動を始めました。学生20人が労働力を必要とする果樹農家6人を支援。JAは、新型コロナウイスによって労働力不足の農家と経済面で不安を抱える大学生の双方を全面的にサポートします。同活動は6月下旬まで続ける予定です。
援農を希望する福島市と伊達市の果樹農家をJA無料職業紹介所とJAの子会社「みらいアグリサービス」が取りまとめました。JAは、就労を希望する学生を仲介斡旋することで、農業の労働力確保と学生の就労要請に対応します。また、学生の圃場までの移動手段や昼食代の一部支援を行い、利便性と経済的負担もサポートします。給料は時給制で活動終了後に学生に支給されます。
今回作業するのは、モモとリンゴ、ナシ、ブドウの4品目で、摘果や袋掛けなどの作業にあたります。営農指導員が援農に必要な技術指導を行い、受け入れ農家の負担軽減と学生への理解醸成を目指します。援農を受ける伊達市箱崎でモモ1.2ha、リンゴ1haを栽培する鈴木聡さんは「面積も増えてきたので、人手が増えるのは助かる」と話します。
岡山県出身で今春入学した福島大学1年の金城龍蔵さんは「アルバイトができないのでうれしい。農業も学べるので役に立てるように頑張りたい」と意気込みます。
同日、福島市の北信支店で開いた出発式には、学生やJA役職員ら関係者36人が出席。菅野孝志組合長と小山良太教授がそれぞれあいさつしました。その後の座学研修会では、JAの担当者がモモとリンゴの摘果を説明。学生は午後からの作業に向け理解を深めました。