東京農業大学フードビジネス研究室は、当JAで取り扱うあんぽ柿の6次化商品開発に取り組んでいます。これまで生産者目線で開発していたJAと、消費者行動など専門的面から考える大学が協力し開発を行うことで、違った側面からの新しい商品の開発が期待できます。同大学は2018年7月にJAと包括連携協定を結んでいて、今回の取り組みは同事業の一環です。
東日本大震災以降県産あんぽ柿の流通量は下がっています。当JAは消費拡大、産地復活に向けこれまでにもあんぽ柿の加工品の商品開発を行ってきましたが、コストやロットなどの懸案事項から販売が続いている商品はわずかです。
そこで、JAと包括連携協定を結ぶ同大学のフードビジネス研究室が、あんぽ柿の商品開発をテーマに研究を始めました。6月にはJAのあんぽ柿加工選別包装施設「あんぽ工房みらい」の見学、その後あんぽ柿の販売状況、他企業の商品開発、市場でのヒアリング、消費者アンケート等の研究を基に商品開発を進めてきました。
同研究室ではこれまで日本酒や食品ロスに着目した研究をしていて、今年度は研究から実際に商品開発に携わるという今までにない研究とのこと。中島海斗研究室長(21)は「学生でもできることがあれば力になりたい。考えた商品が実現してほしい」と期待を込めました。
28日にJAの北信支店で行った試作会では、研究室生らがあんぽ柿を使った加工品を試作しました。健康志向の若者向けのスムージーや、あんぽ柿の食感を生かしたチーズケーキ、高価格帯でお土産品を狙ったバターなど7つの商品を実際に作成し考察。試作後、JA職員を交えて試食・アンケート調査を行い、味や価格設定、実現性などについて検討会を行いました。