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コメ糠クッキー考案 桜の聖母短大

2019.07.22

 福島市荒井のコメ農家である難波憲吾さんの依頼で、今年7月から「水田環境調査」のボランティアをしている、桜の聖母短期大学食物栄養専攻2年の渡部里彩さん、二宮晴香さん、山田真菜さんの3人が、難波さんが生産するコメの糠を使ってクッキーを考案しました。まだ本格的な販売については検討中だが、今後、当JAの催しで参加者に振る舞う予定です。

 昨年10月頃、桜の聖母短大で「栄養実習」の講義を受け持つ、福島大学食農学類の平修准教授が、福島県の取り組みなどの一環で、難波さんのコメの分析を行いました。福島県産米を中心に検体5点を分析したところ、他と比べ難波さんのコメの果皮部分にアミノ酸の一種であるグリシンが多く含まれていることが分かりました。

 グリシンは甘みがある成分であるため、平准教授は「糠が甘いはずだ」と難波さんに報告。実際に試食した難波さんも「きな粉のようだ」と驚いたといいます。

 今年に入り、平准教授のつながりで、水田環境調査を手伝うようになった渡部さんら3人に、難波さんがコメ糠の話をしました。興味を持った3人は「クッキーに応用できる」と考え、難波さんから糠を提供してもらい試作をしてレシピを考案しました。

 19日に、桜の聖母短大の調理室で行ったクッキーお披露目会には渡部さんら学生の他、平准教授や難波さんが出席。学生と一緒にクッキーを作り、試食をした難波さんは「自分が手掛けたコメが福島の明るいニュースの一つとなったことが嬉しい。米づくりのやる気にもつながる」と話し、平准教授も「グリシンは『寝つきが良くなる』といわれる成分。このクッキーを発端としていろいろな広がりがある」と述べました。

 桜の聖母短大の教授らも「これまでの学生生活の積み重ねが生きた事例で、とても嬉しい」と期待しています。

 同クッキーは、8月4日に福島大学で行う「みらいろアグリ塾」の難波さんの講演の中で配ります。

  

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