当JA花卉出荷協議会は28日、小菊の栽培出荷反省会を福島市のホテル辰巳屋で行いました。記録的猛暑による干ばつや台風などで栽培面で苦労する年となりましたが、生産者の管理による高品質出荷や生産経費上昇を反映して注文相対価格を10%アップして販売に取り組んだことで、販売金額は昨年対比110%の5億5700万円となりました。同協議会では次年度も、小菊新規栽培者の拡大や8月盆時期の需要対策を講じるなど、さらなる実績アップに向けて取り組みます。
同協議会は合併によるスケールメリット発揮にむけ今年4月に設立されました。今年は福島地区花き専門部会が中心となって、安達地区花卉部会との共同出荷や、そうま地区飯舘花卉部会の震災後の生産再開の支援などを行いながら、新規栽培者の4人確保につなげました。
今年の小菊の生育は、乾燥により7~8月咲きのものでは開花の遅れやボリューム不足などが見られたものの、全体的に秀品率が高く、8~9月咲きのものでは9割が秀品で、市場も納得の高品質出荷となりました。結果的には、7月~10月の需要期における平均反収は約130万円と昨年を上回り、JAが掲げている農業所得10%アップにつなげることが出来ました。
反省会には生産者や市場関係者、JA役職員など21人が出席。協議会の渡辺国稔部会長が「生産に苦労した年だったが、価格が安定したことで販売金額も高く、生産者は喜んでいる。ますます有利な販売につなげられるよう、管内の生産者に声をかけていきたい」とあいさつしました。協議ではJAの担当者が今年の経過や反省点を説明した他、市場5社から意見や要望が述べられました。