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飯舘村を小菊産地に 県と協力して実証栽培始める

2017.05.23

 当JAは今月、福島県と協力し、東京電力福島第1原子力発電所事故に伴う避難指示が解除された飯舘村で、小菊の試験栽培を始めました。露地で栽培できて初期投資が少ないなどの利点を生かし、村内に戻った農家の所得確保につながる品目として広める考えです。平成30年度からの本格出荷を目指し、既に産地を確立しているJA福島地区花き専門部会小菊班が技術、販売面で支援していきます。
 県は避難指示解除後の農地で花き栽培を推奨しています。JAでは花き栽培の経験がない農家を考慮し、露地で栽培できる小菊を有望視。福島市の農家を中心としたJA福島地区花き専門部会小菊班が村内にも巡回し、農家に栽培法の助言などに協力することを想定しています。同村産の小菊は、全国規模の販路を持つ福島地区の小菊班の菊と一緒に扱うことができ、売り先の確保にも協力できます。
 村内での栽培を実証するため、飯舘村飯樋で水稲と葉タバコを生産していた髙野吉正さん(64)、良子さん(58)夫妻に協力を依頼しました。髙野さん夫妻は原発事故後、福島市に避難。現在は同市で小菊を栽培していますが来年には村へ戻る予定で、帰村後を見据えて実証に参加しました。JAは村内の高冷地で8月盆需要の開花が想定できる3品種を選び、髙野さん夫妻が合計3000本を3アールに植えました。
 吉正さんは「実証栽培が成功したら、来年から飯舘村で小菊栽培を頑張りたいと思う。戻るのが楽しみ」と期待しています。
JAは実証結果を8月にまとめます。収量や品質、収入などを確認した上で普及に移す方針です。
 

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