営農情報

No.25 果樹栽培管理について

2017.08.25

No.25 果樹栽培管理について

 

 

ふくしま未来 TAC情報 No.25

 

果樹栽培管理について

 

平成29年8月25日 

JAふくしま未来 営農部

 

 

 も も 

・晩生種の収穫前管理と収穫について

中生種では収穫期が平年より3日程度早く経過しています。また、8月に入り降雨日が続いており、中生種では核割れ等による軟質果やミツ症の発生が見られていることから、晩生種についても収穫が遅れないように注意しましょう。また、核割れや収穫期の降雨により、果肉軟化が助長されるおそれがあるため、果実成熟のバラツキに留意し適期収穫に努めましょう。8月下旬に収穫期に入る「ゆうぞら」等の晩生種については、夏季せん定、支柱立てや枝吊り、反射シートの設置等収穫前の管理を計画的に実施しましょう。

 [防除対策]

・もも灰星病

降雨により果実腐敗の感染が助長されるため、収穫まで防除を徹底しましょう。薬剤は灰星病防除剤のいずれかを、除袋後の間隔が空きすぎないよう注意して使用しましょう。農薬の使用回数にはご注意ください。

・せん孔細菌病

せん孔細菌病は、9月以降に落葉痕などから新梢に侵入して越冬し、翌春に春型枝病斑を形成します。そのため、この時期の防除で菌の侵入を防ぐことが重要です。秋期に降水量が多いと翌春の春型枝病斑の発生が多くなる傾向にありますので、収穫が終了したほ場から直ちに防除を始め、越冬病原菌密度の低下を図りましょう。

9月10日頃までに、第1回目の薬剤防除を実施しましょう。本病の発生が見られる園地では、2週間間隔で計3回の薬剤防除を必ず実施してください。防除の際は、事前に秋期剪定を行い、薬液のとおりをよくし散布ムラがないよう実施しましょう。             

台風等で落葉した場合は、落葉痕からの感染が多くなるので、台風の通過前には必ず防除を実施しましょう。

③ツボ状に発病葉が見られる枝は、秋期剪定でせん除し園外で適切に処分しましょう。

④風当たりの強い園では、防風ネット等を設置し、防風対策を実施しましょう。

夏型枝病斑(サマーキャンカー)

使用する薬剤は地域の防除暦等を参照し、農薬使用基準を遵守してください。

 

な し 

・「幸水」収穫の留意点

「幸水」の品種特性として、収穫盛期以降に降雨などにより急激に土壌水分が増加した後は果皮クロロフィルや果肉硬度の低下が急激に進むので、収穫が遅れないように注意しましょう。収穫基準は、JA全農作成「幸水」用カラーチャートの1.5~2を目安にし、適期収穫に努めましょう。

なお、収穫時の果実温度が高いと果肉軟化が促進され芯腐れ果の発生につながりやすいので、気温の低いうちに収穫し、収穫後は涼しい場所に保管するようにしましょう。

・「豊水」の修正摘果

着果過多は休眠期の紫変色枝枯症の発生を助長するので、着果量を幸水並み(10a当たり10,000果)とし、適正着果に努めましょう。

[防除対策]

・ 黒星病対策

冷涼多雨の気候になると翌年の伝染源となる芽への感染が増加するため、秋季防除を徹底しましょう。なお、発生が多い園では、棚上の枝葉にも十分に薬液がかかるよう、丁寧な散布を心掛けましょう。

・ナシヒメシンクイ

第3世代成虫の発生盛期は8月4半旬頃であり、第4世代の防除適期は8月5~6半旬頃であると推定されます。第3世代以降はなし果実への寄生が増加するため、例年なしでの果実被害が多く、かつ近隣のもも園で芯折れが多い地域では防除を徹底しましょう。

 

りんご 

・早生種の収穫前管理

本年は、7月に気温の高い日が続いたことから日焼け果の発生が確認されています。葉摘みは天気予報を確認して高気温や強日射直前の作業は控え、果実の日当たり条件を考慮しながら徐々に行いましょう。

・早生種の収穫

「つがる」の成熟は平年並に推移していますが、夜温が高温で経過する等の気象条件によっては果肉先熟傾向となる場合があるので、収穫が遅れないように注意しましょう。

[防除対策]

・りんご褐斑病、炭疽病

褐斑病および炭疽病の感染、発病が増加する時期であるため防除を徹底しましょう。

 

 ぶどう 

・収穫適期の把握

収穫時期は品種、地域、樹勢、房型や着房量によって異なってくるので、果皮色や食味(特に糖酸比)、香り等について総合的に判断し、適期収穫を心がけましょう。

・収穫方法

収穫はなるべく果実温度の低い早朝に行いましょう。また、収穫や調整の際に果房を直接手で持つと果粉が落ちて商品性が低下するため、収穫時及び収穫後の調整を行う際には穂軸を持って扱うように心がけましょう。さらに、脱粒を防ぐために収穫後の果房の取り扱いは丁寧に行い、コンテナ内に果房を重ねたり運搬の際に揺れてこすれたりしないように注意しましょう。収穫とは、本年の果実そのものの収穫だけでなく、次年度の優良な結果母子を確保することまでを意味します。その為に以下の早期落葉の防止対策を行いましょう。

・早期落葉の防止

健全なブドウの落葉期は11月ころです。葉は収穫以降も光合成による同化産物の生産や貯蔵に大きな役割を果たしているので、出来る限り葉を健全に保ち、貯蔵養分を確保し落葉期を迎えるようにします。

高温や乾燥による水分不足、過繁茂による光の不足、近年多発しているべと病の発生等が、落葉の主な原因となるので定期的な潅水や適切な新梢管理、充分な防除を行いましょう。

・遅伸びの防止

収穫の前後に新梢の伸長が旺盛な場合には、葉で作られた養分が新梢の伸長で浪費され、登熟不足の原因となります。伸びている新梢は、随時先端を摘芯するようにしましょう。

営農部 農業振興課・園芸課

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